巻物

どんよりした週末の午前に昔を懐かしむ

月と山と幻を酔いながら

皆さん、「庭師」のことを考えてみないかい?さほど頭を抱え込む疑問は無い気がするんだ、「カレ」のことって。

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汗をたらして歌う弟と紅葉の山

ある真夏の朝。
少年は空き地で、アリの行列が死んだ虫を運んでいるところをじっくり見ていた。
蟻たちはがんばって動き回っているのだが、虫の死体ひとつでこんなにも大量のアリがいても、無駄なんじゃないかと、少年はいぶかしんだ。
少年は、蟻たちが運んでいる虫の死骸を指ではじいたらどうなるだろう、という好奇心がわいてきた。
だが、今日はじっくり見守ることにした。
とても暑い日なので、少年の汗は頬を伝い、雫となってアリの行列のそばに落ちた。

怒って跳ねるあなたとあられ雲
ネットニュースを見るけど、新聞を読むのもけっこう好きだった。
今は、ただで閲覧できるインターネットニュースが色々あるので、新聞、雑誌はもったいなくて買わなくなってしまった。
ただ、小さなころから読んでいたからか、新聞のほうが少しの時間でたくさんの量の内容を手に入れることができていたけれど、インターネットニュースのほうが関わりのあるニュースをおっていくことが出来るので、濃いところまで調べやすいことはある。
一般的な情報から関連した深いところを見つけていきやすいけれど、一般受けしなさそうな情報も新聞は小さくてものせているから目に入るけれど、インターネットニュースだと自分でそこまでいかなければ目につかない。
近頃では、アメリカ合衆国のデフォルトになるかもという話が気になる。
デフォルトになるわけないと思うけれど、仮にデフォルトになったら、どの国もきっと影響を受けるし、そうなれば、自分の収入にも関係してくるだろうから気になってしまう。

薄暗い日曜の夜明けに焼酎を

太宰治の「斜陽」ファンの私は、三津浜水族館近くの安田屋旅館に向かった。
同じく小説が割と好きな両親。
その安田屋旅館は、小説家の太宰が斜陽の一部を執筆するために泊まった旅館。
階段を進むと、ギシッと、響く。
その、太宰が宿泊した二階にある古びた部屋。
シルエットのきれいが富士山が半分、頭を見せていた。
すぐそばの海の海面にはいけすが張ってあった。
三津浜は足を運んだ甲斐が大いにある。

息もつかさず体操する家族と俺
この白の一眼レフは、言いにくいが、海辺で拾ってしまった。
当日、8月の終わり頃で、中ごろで、例年通り暑くてたくさん汗をかいた。
山下公園で大好きな恋人と仲違いをしてしまい、もう口を利きたくないと言われたのだ。
そこで深夜、家からこの浜辺までなんとなくやってきて、海岸をゆっくり散歩していた。
で、少し砂で汚れたこの一眼レフに出会った。
手に取って試しに夜景写真を撮影してみた。
一眼レフの所有者より、上手にとれているかもしれないと思った。
彼女の素敵な笑顔撮りたいとか、思った以上にピント調節って難しいなー、とか思っていた。
明日、なんとか会う約束ができたら、彼女に僕が悪かったと謝るつもりだ。
仲直りしたらこの一眼レフ、警察に届けるつもりだ。

陽気に歌う彼女と霧

友人の彼氏のSさんの食品会社で、定期的に梅干しを購入している。
お酒が入ると電話をかけてくるSさんの可愛い部下でアルEくんという若者は、なぜかトークがかみ合わない。
酔ってないときの彼は、非常に人見知りが激しいようで、あまりいっぱい話さない。
そんな感じで、一度もE君とはじゅうぶんにコミュニケーションをとったことがない。

騒がしく自転車をこぐ妹と濡れたTシャツ
この夏は、近くの海に行っていないが、海に入りに大変行きたい。
今、子が2歳なので、波打ち際でちょっと遊ぶ程度なのだけれど、思うにおもしろがってくれるだろう。
だけど、しかし、現在、オムツをつけているので、他の人の事を思ったら海水に入れないのがいいのではないだろうか。
オムツのプール用もあることはあるが、ちょっとした問題に発展しているらしいので。

余裕でお喋りする父さんと俺

チカコが、アパートのベランダにて、ミニトマトを育てている。
実がなったらトマトスープを作ってみたいらしい。
実は、あまり水をあげないし、ベランダで煙草を吸うので、彼女のトマトの生活環境はぜんぜん良くはない。
1日、何もあげなかったという場合の、その姿は、葉っぱがだらりとしていて、人間ががっかりしているシルエットに見えなくもない。
気の毒になったので、水分をたくさんあげると、あくる日の明け方には陽気に復活していた。

余裕で泳ぐ母さんと公園の噴水
会社で就いていた時の先輩は、親が社長で、どう考えてもお金持ちだった。
小さくて可愛らしくてとにかく元気な、動物愛護の先輩。
愛護サークルなど立ち上げて、そこそこキャンペーンを行っている様子。
革の使用反対、ヴィーガン、動物実験取りやめ賛成。
ちょっと前に、部屋に遊びに行ったことがあった。
高級住宅地にある背の高いマンションで、皇居が見える。
その先輩、毛並みが清潔なシャム猫と同居していた。

蒸し暑い大安の午後はシャワーを

北方謙三さんの水滸伝の血が通っていて男らしい作中人物が、オリジナルの108星になぞらえて、目立った登場人物が108人でてくるが、敵方、権力側の登場人物も人間味あふれているのがいて、血が通っていると思える。
登場人物に実際の人の様なもろさがうかんでくるのもやはり、熱中していた理由だ。
心が弱いなりに自分の夢とか未来の為に可能な限り努力しているのが読みふけっていて興奮する。
読み進めていておもしろい。
けれど、ひきつけられる登場人物がひどいめにあったり、希望がなくなっていく描写も胸にひびくものがあるから夢中になる長編小説だ。

雹が降った休日の夕暮れに熱燗を
江國香織の小説に登場する女の人は、陰と陽を持っていると思う。
結婚していて、他の男性と恋愛することを肯定化する。
恋だと思わせつつ、運命的に大切に思っているのは別のたった一人。
という女性が多いような気がしませんか。
不倫を陰だとしてみると、旦那さまは陽。
ふと、スイッチが入ったように陰が登場する。
結婚以外での恋愛に関する価値観は置いておいて、そのストーリーのヒロインをしっかりみつめる。
自分の中にもう一つの恋愛観や見解が現れることもありえる。

手裏剣


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